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2024.10.28

歯のスペースを拡大する床矯正について

床矯正は顎骨を広げることで永久歯が萌出するスペースを確保し、将来的な歯並びを整えるためのスペースを確保する治療です。成長期のお子さまに適した矯正方法であり、抜歯のリスクを抑えることができます。

本コラムでは、床矯正の仕組みやメリットやデメリットをご紹介いたします。

床矯正の仕組み

床矯正は、顎骨をコントロールしやすい成長期に行う矯正治療です。一般的には、乳歯と永久歯が混在している混合歯列期(6〜12歳頃)に適用されます。
床矯正の特徴は、永久歯の萌出前に歯の位置を調整するため、抜歯の必要性が低くなる点です。ほかの矯正方法では骨格の成長をコントロールすることが難しいため、抜歯が必要になるケースがあります。
また、床矯正では、ネジが付いたマウスピース型の装置を上顎や下顎に装着して矯正します。装置には取り外し可能な拡大床と固定式の急速拡大装置があり、お子さまの歯並びの状態に応じて使い分けます。

装置の種類とその違いについては、以下のコラムをご参考ください。
「急速拡大装置と拡大床矯正の違いとは」

床矯正のメリット・デメリット

床矯正のメリットは以下になります。

  • •痛みが少ない

    •装置が取り外せるため、お口の中の衛生管理を行いながら治療ができる。

    •ほかの矯正方法よりも費用が安い

    •じっくり時間をかけて治療ができるため、後戻りが少ない

床矯正は痛みが少なく装置の取り外しが可能なため、治療中のストレスを軽減できます。また、装置代が安いため、他の矯正方法と比較しても費用を抑えた治療を行えます。
一方、デメリットも存在します。以下を把握いただいたうえで治療をご検討ください。

  • •決められた装着時間を守る必要がある

    •自分自身または家族の方の管理が必要である。

    •途中でやめることで、後戻りする可能性がある

    •装着直後は装置の違和感や話しにくさを感じる

装置は取り外し可能ですが、決められた装着時間を守る必要があるため、管理を徹底しなければなりません。また、床矯正が完了しても、後戻りが起きる可能性があります。後戻りとは、矯正治療で整えた歯並びが元の歯の位置に戻ろうとする動きです。治療後の歯並びを定着させるためには、矯正期間に加えて保定期間が必要です。そのほか、装置に慣れないうちは違和感が生じたり、話す際に邪魔になる場合があります。
お子さまの年齢や歯並びの状態によって、使用する装置や矯正方法は異なります。小児矯正を検討中であれば、当院やかかりつけの歯科医院へご相談ください。

<患者さんからよくいただく質問>
Q.1 床矯正はどのようなときに痛みがありますか?
A.1 初めて装置を装着するときや、ネジを回して装置を拡大したときに痛みを感じる場合があります。また、装置が粘膜に触れて痛むケースもあります。お子様の年齢や状況により、装置の種類と装着時間がことなります。なるべく負担にならないような方法を選択いたします。お困りの際は歯科医師にご相談ください。
Q.2 装置の装着時間はどのくらいですか?
A.2 1日14時間以上装着する必要があります。装着時間は1日の合計時間で構いません。食事や歯磨きのときは外し、それ以外は可能な限り装着するようにしましょう。
ただし、生活リズムの中で時間的に困難な場合もありますので、お子様の成長にあわせて装着時間を決定します。
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