インプラントと天然歯の違い
インプラントと天然歯の違い：見た目、機能、感触について
歯を失ってしまったとき、多くの方が「元の歯のように戻したい」と願われます。その願いを叶える治療法の一つが歯科インプラントです。現在のインプラント技術は非常に進歩しており、「まるで本物の歯のようだ」と驚かれる患者様も少なくありません。
しかし、いくら優れているといっても、インプラントは天然歯とは構造が異なる人工の歯です。今回は、「インプラントと天然歯の違い」について、見た目・機能・感触の3つの視点からご説明いたします。
- 見た目：ほとんど見分けがつかない自然な仕上がり
インプラントの見た目は、現在では天然歯とほとんど見分けがつかないほど自然に仕上げることができます。使用される人工歯（上部構造）には、セラミックやジルコニアなどの高品質な素材が使われ、色調や透明感も周囲の歯に合わせて調整されます。
歯ぐきの形も整えることで、より自然な見た目が実現できます。そのため、「前歯など目立つ部分にインプラントを入れても安心」と感じる患者様も多いです。
- 機能：しっかり噛める、ブリッジや入れ歯よりも自然な咬合力
インプラントは、顎の骨に直接チタン製の人工歯根を埋め込むため、しっかりと固定されて動きません。そのため、硬いものも不安なく噛めますし、入れ歯のように「ずれる」「外れる」といった心配もありません。
天然歯と比べても、咬む力の80〜90％ほどを回復できるとされており、食事の楽しみを再び取り戻すことが可能です。また、ブリッジのように隣の健康な歯を削る必要もありません。
- 感触：違いはあるが、すぐに慣れる方が多い
天然歯には「歯根膜（しこんまく）」という組織があり、噛んだときの圧力や刺激を感じ取る役割をしています。これにより、無意識のうちに噛む力を調整できるのです。
一方、インプラントには歯根膜がないため、微細な感覚が少し鈍くなることがあります。はじめは「違和感がある」「力加減が難しい」と感じることもありますが、多くの患者様が数週間〜数ヶ月で慣れるケースがほとんどです。
天然歯とインプラント、それぞれの良さを理解する
天然歯は、どんなに優れた治療をしても完全には再現できない、かけがえのない存在です。そのため、まずは天然歯をなるべく残すことが最優先です。しかし、どうしても抜歯せざるを得ない場合には、インプラントが最も天然歯に近い選択肢と言えるでしょう。
重要なのは、インプラントの利点・限界を正しく理解したうえで、ご自身にとって最適な治療法を選ぶことです。
最後に：患者様一人ひとりに合ったご提案を
当院では、インプラント治療において、見た目の美しさだけでなく、機能性・快適さ・長期的な安定性を重視しています。治療前にはしっかりとカウンセリングを行い、他の治療法（ブリッジ、入れ歯など）との比較もしながら、患者様のご希望に最も合ったご提案をいたします。
「インプラントってどんな感じ？」「自分に向いているのか知りたい」――そんな疑問があれば、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの笑顔と健康を、これからも全力でサポートしてまいります。