インプラントと矯正治療は併用できるのか
インプラントと矯正治療:併用できる?― 愛彩デンタルクリニックより
こんにちは。愛彩(あいさい)デンタルクリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、患者様からよくご質問いただく内容のひとつである、
「インプラント治療と矯正治療って、一緒に受けることができますか?」
というテーマについて、詳しく・わかりやすくご説明します。
結論から申し上げますと――
インプラントと矯正治療は、併用できます。
ただし、順番や計画がとても重要です。
この記事では、以下の内容を丁寧に解説します。
目次
- インプラントとは?
- 矯正治療とは?
- インプラントと矯正治療の違い
- 併用するメリットと注意点
- どちらを先にやるべき?
- よくあるケースと治療例
- 治療の流れと期間
- まとめ:成功のカギは「診断力」と「連携力」
- インプラントとは?
まず「インプラント」とは、歯を失ってしまった部分に、人工の歯の根っこ(インプラント体)を骨に埋め込み、その上に人工歯をつける治療法です。
✅ 特徴
- 周りの歯に負担をかけず、単独で歯を再建できる
- 骨としっかり結合するため、しっかり噛める
- 見た目も自然で、違和感が少ない
🦷 こんな方に向いています
- 抜歯後、歯がないところをどうにかしたい方
- 入れ歯が合わない・ズレる・違和感がある方
- 両隣の歯を削りたくない方(ブリッジが不向きな方)
- 矯正治療とは?
矯正治療は、歯並びやかみ合わせを整える治療です。金属のワイヤーやマウスピースを使って、少しずつ歯を動かしていきます。
✅ 特徴
- 歯の位置を正しい位置に誘導する
- 噛み合わせが改善される
- 見た目の美しさが増し、将来的な虫歯・歯周病の予防にも
🦷 こんな方に向いています
- 出っ歯、すきっ歯、八重歯、ガタガタの歯並び
- 噛み合わせが悪く、顎に負担がある方
- 歯並びによるコンプレックスを解消したい方
- インプラントと矯正治療の違い
項目 |
インプラント |
矯正治療 |
目的 |
歯の欠損の補填 |
歯の位置の修正 |
方法 |
チタン製の人工歯根を骨に埋める |
ワイヤーやマウスピースで歯を動かす |
対象 |
歯がない部分 |
歯がある部分 |
治療期間 |
数ヶ月〜1年半程度 |
半年〜3年程度 |
永続性 |
長期間使用可(10年以上) |
歯の後戻りに注意(保定が必要) |
重要ポイント:インプラントは一度埋め込むと動かせません!
→ だからこそ、矯正と順番を間違えると問題が起きることもあります。
- 併用するメリットと注意点
✅ メリット
- 理想的な歯並びと噛み合わせが実現できる
- 歯がない状態でも、矯正でスペース確保→インプラントで補填という流れが可能
- 入れ歯に頼らず、しっかり噛める状態を作れる
⚠️ 注意点
- インプラントは動かせない→歯の動きと干渉しない位置に入れる必要
- 矯正の途中でインプラントを入れる場合、正確な設計が必要
- 歯周病や顎の骨の状態など、事前の検査がとても重要
- どちらを先にやるべき?
多くのケースでは、以下のような順番が基本となります。
【矯正 → インプラント】が王道です
理由:
- 矯正で歯を正しい位置に動かしてから、スペースが確保された場所にインプラントを入れた方が自然
- 動かせないインプラントが先にあると、矯正の自由度が下がってしまう
ただし、以下のような例外もあります。
例外:早めに噛めるようにしたい、奥歯がなくて矯正の支えがない場合
→ 一部の部位で先にインプラントを埋めることもあります(「アンカー」としての役割)
- よくあるケースと治療例
ケース1:前歯が出ていて奥歯が抜けている
治療例:矯正で前歯を後退させ、奥歯にインプラント
矯正で前歯を引っ込めながら、奥歯が噛み合う位置にスペースを作ります。その後、奥歯のスペースにインプラントを入れます。
ケース2:八重歯+抜歯したところがそのまま
治療例:歯列を整えながら抜歯スペースを活用し、インプラントで補完
抜けた部分のスペースを矯正で調整して、きちんとした位置に人工歯を入れます。
ケース3:ブリッジをやめてインプラントにしたい
治療例:ブリッジを外し、周囲の歯を矯正で戻した後にインプラントを挿入
過去の治療による無理な歯の移動を矯正で整え、自然な位置にインプラントを入れます。
- 治療の流れと期間
① 精密検査(レントゲン・歯型・口腔内写真など)
▶ 骨の状態、歯の動き、噛み合わせを診断
② 治療計画の立案
▶ 矯正とインプラントの順番や時期、費用を明確に
③ 矯正治療スタート(約6か月~2年)
▶ ワイヤー矯正 or マウスピース矯正(インビザラインなど)
④ 矯正終了後、必要に応じてインプラント治療(約3~6ヶ月)
▶ 治癒期間も考慮しながら、人工歯を作成
⑤ メンテナンス・定期検診へ移行
全体で約2~3年かけて、しっかりとした歯並びと噛み合わせを作ることができます。
- まとめ:成功のカギは「診断力」と「連携力」
インプラントと矯正治療は、別々の専門性が必要な分野ですが、併用することで非常に質の高い治療が可能になります。
ただし、誤った順番や計画で治療を進めてしまうと、取り返しのつかない事態になってしまうことも……。
愛彩デンタルクリニックでは、
✅ 矯正担当医
✅ CT・3D診断による高精度な設計
✅ チーム医療による情報共有と連携
という体制のもと、患者様一人ひとりに最適な治療プランをご提案しています。
最後に:あなたの「理想の笑顔」をサポートします
歯並び、かみ合わせ、そして「しっかり噛める」ことは、人生の質に直結します。
お口の中に複数のお悩みがある方こそ、私たちにご相談ください。
矯正とインプラントは併用できます!
そして、正しい順序で行えば、大きな満足につながります。
ぜひ、無料カウンセリングもご利用ください。
あなたの未来の笑顔を、一緒に考えていきましょう。