拡大床を使用することで矯正治療が楽になる理由とは?その秘密を徹底解説!
子どもの歯並びが気になり始めたとき、できるだけ負担の少ない矯正方法を選びたいと考える保護者の方は多いでしょう。そんな中で注目されているのが「拡大床(かくだいしょう)」という装置です。拡大床は、歯列矯正の準備段階として使われることが多く、これを使用することで将来的な本格矯正が“ぐっと楽になる”と言われています。
今回は、拡大床が矯正治療を楽にする理由について、わかりやすく解説します。
拡大床ってどんな装置?
拡大床とは、主に上顎や下顎の幅を広げるために使われる取り外し式の矯正装置です。中央にネジがあり、それを少しずつ回していくことで歯列全体を横に拡げていきます。歯の位置を直接動かすのではなく、「歯が正しく並ぶスペース」を作ることが主な目的です。
矯正治療が“楽になる”ってどういうこと?
- 歯を抜かなくて済むケースが増える
歯並びが悪くなる原因の一つに「顎が小さくて歯が並ぶスペースが足りない」ことがあります。これを無理に整えようとすると、健康な歯を抜く必要が出てくることも。
しかし、拡大床を使って顎を広げれば、歯が自然に収まるスペースを確保できるため、抜歯せずに矯正できる可能性が高まります。これは患者さんにとって大きなメリットです。
- 後のワイヤー矯正がスムーズに進む
拡大床であらかじめスペースを作っておけば、後に行うワイヤー矯正の難易度が下がります。歯を動かすためのスペースが十分にあれば、治療期間が短縮されることも多く、痛みや負担の軽減にもつながります。
また、拡大床で歯列の土台を整えておくことで、歯が無理な方向に引っ張られることも少なくなり、より自然で安定した矯正結果が得られます。
- 顎の成長を活かせる
拡大床は、特に成長期(6〜12歳)の子どもに効果的です。この時期は骨が柔らかく、顎の成長を利用して自然な形で広げることができます。成長とともに矯正が進んでいくため、身体への負担が少なく、自然な形で歯並びが整っていくのです。
- 子どものストレスを軽減できる
拡大床は取り外しが可能で、食事や歯磨きの際に外すことができます。これにより、虫歯のリスクを減らし、子どももストレスを感じにくいという利点があります。常時固定されているワイヤー矯正よりも、生活の自由度が高いのも魅力的です。
まとめ:矯正治療をスムーズに進めるための「下準備」
拡大床は、本格的な矯正治療の前段階で「土台を整える」役割を果たす装置です。この段階で顎の形を整えておくことで、その後の矯正が格段にスムーズになります。抜歯の可能性を減らし、治療期間を短縮し、結果的に心身への負担を軽くする――これこそが、拡大床が“矯正治療を楽にする”と言われる理由です。
お子さまの歯並びに気づいたら、なるべく早く矯正専門の歯科医に相談しましょう。最適なタイミングで拡大床を導入できれば、美しく健康的な歯並びを目指せる大きな一歩になります。