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2025.12.10

マウスピース矯正のデメリットと失敗を防ぐ6つのポイント

マウスピース矯正を検討する前に知っておきたいこと

歯並びを美しく整えたいと考えている方にとって、マウスピース矯正は魅力的な選択肢です。

透明で目立ちにくく、取り外しも可能なため、日常生活への影響が少ないと人気を集めています。しかし、実際には約3割の患者さんが装着時間の管理や自己管理の難しさで治療を途中で断念しているという現実があることをご存じでしょうか。

「費用が思ったより高くついた」「仕事中の装着が想像以上に大変だった」「思うように歯が動かなかった」といった声も少なくありません。マウスピース矯正には多くのメリットがある一方で、治療を始める前に理解しておくべきデメリットやリスクも存在します。

当院では、年間200症例以上のマウスピース矯正を手がけており、患者さんが後悔しない治療を提供するために、正確な情報をお伝えすることを大切にしています。本記事では、マウスピース矯正の具体的なデメリットと、失敗を防ぐために知っておくべき6つのポイントを詳しく解説します。

マウスピース矯正の主なデメリット

マウスピース矯正には、治療を始める前に理解しておくべきいくつかのデメリットがあります。

これらを知らずに治療を開始すると、期待した結果が得られなかったり、治療期間が延びたりする可能性があります。

1日20時間以上の装着が必要

マウスピース矯正で最も重要なのは、装着時間の厳守です。

治療効果を得るためには、食事と歯磨きの時間を除いて、1日20時間以上マウスピースを装着する必要があります。これは、睡眠中も含めてほぼ1日中装着し続けることを意味します。

「少しくらいなら外していても大丈夫だろう」と考えて装着時間が短くなると、歯が計画通りに動かず、治療期間が延びる原因になります。最悪の場合、マウスピースが歯に合わなくなり、作り直しが必要になることもあります。

仕事や学校での装着、外食時の対応など、生活スタイルによっては装着時間の確保が難しいと感じる方もいらっしゃいます。

自己管理の徹底が求められる

マウスピース矯正は、患者さん自身の協力が治療成功の鍵を握ります。

装着時間の管理だけでなく、マウスピースの取り外しや装着、毎日の洗浄、定期的な交換など、すべてを自分で行う必要があります。スマートフォンのリマインダー機能を活用したり、生活習慣に合わせてルーティーン化したりするなど、装着忘れを防ぐ工夫が必要です。

また、マウスピースを紛失すると作り直しが必要になり、追加費用と時間がかかります。外したら必ず専用ケースに保管するといった習慣づけが大切です。

虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性

マウスピースを装着したまま長時間過ごすと、唾液の流れが妨げられます。

唾液には自浄作用や再石灰化作用があり、口腔内を清潔に保つ重要な役割を果たしています。マウスピースによってこの作用が阻害されると、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。

特に、歯磨きをせずにマウスピースを装着すると、食べカスが付着して細菌が繁殖しやすい環境になります。食後は必ず歯磨きをしてから再装着し、マウスピースも洗浄して清潔を保つことが重要です。定期的に歯科医院でクリーニングやチェックを受けることもおすすめします。

適応できない症例がある

マウスピース矯正は、軽度から中等度の歯列不正に有効な治療法です。

しかし、重度の歯並びの乱れや骨格的な問題がある場合、マウスピース矯正では十分な効果が得られない可能性があります。歯の移動量にも制限があるため、歯並びの状態によっては外科的処置を検討する場合もあります。

治療前に精密検査を受け、歯科医師による診断で治療が可能かどうかの確認が必要です。症例によっては、ワイヤー矯正や外科的処置との併用で効果を高められる可能性もあるため、自分に合った方法を医師とよく相談することが大切です。

マウスピース矯正で失敗しやすいケース

実際の臨床現場では、いくつかの共通した失敗パターンが見られます。

これらを事前に理解しておくことで、同じ失敗を避けることができます。

装着時間が守れず治療が長引く

最も多い失敗例は、装着時間の不足です。

「うっかり外したまま忘れてしまった」「外食が多くて装着時間が確保できなかった」といった理由で、1日20時間以上の装着が守れないケースがあります。装着時間が不足すると、歯が計画通りに動かず、治療期間が延びてしまいます。

特に、仕事や学校での装着、外食時の対応など、生活スタイルによっては装着時間の確保が難しいと感じる方もいらっしゃいます。治療を始める前に、自分の生活スタイルで本当に装着時間を確保できるか、よく考えることが大切です。

見た目重視で噛み合わせが改善されない

前歯だけの部分矯正など、見た目の改善を優先した治療では注意が必要です。

奥歯の位置や上下の噛み合わせを動かさないまま治療を進めると、噛み合わせのバランスが崩れるリスクがあります。見た目が整っても、「しっかり噛めない」「前歯が当たりすぎる」など、機能面で不具合が残るケースも報告されています。

矯正治療は、見た目だけでなく噛み合わせのバランスも考慮することが重要です。全体のバランスを確認してもらえる矯正医の診断を受けることをおすすめします。

後戻りが起きてしまう

矯正治療後に歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」は、どの矯正治療でも起こり得る現象です。

特に、前歯だけの部分矯正では、全体矯正と比較して歯を動かす量が少なく、保定が甘くなりやすい傾向があります。「保定装置を怠ったら元に戻った」というケースも少なくありません。

治療後は、リテーナー(保定装置)を必ず装着し、定められた期間しっかりと保定することが大切です。保定期間の重要性を理解し、歯科医師の指示に従うことで、後戻りのリスクを最小限に抑えることができます。

失敗を防ぐ6つのポイント

マウスピース矯正で後悔しないために、以下の6つのポイントを押さえておきましょう。

これらを実践することで、治療の成功率を大きく高めることができます。

ポイント1:症例数が豊富な矯正専門医を選ぶ

マウスピース矯正の成功は、歯科医師の経験と技術に大きく左右されます。

症例数が多いドクターは、さまざまな歯並びや噛み合わせの状態を経験しており、万が一トラブルが起きても適切に対応できます。特に難易度の高い治療では、経験豊富なドクターかどうかで結果が大きく変わってきます。

当院では、年間200症例以上のマウスピース矯正を手がけており、難症例にも対応可能な専門医が在籍しています。クリニックのウェブサイトでドクターの経歴や症例数を確認し、信頼できる医院を選ぶことが大切です。

ポイント2:1日20時間以上の装着を守る

装着時間の厳守は、マウスピース矯正成功の絶対条件です。

スマートフォンのリマインダー機能を活用したり、生活習慣に合わせてルーティーン化したりするなど、装着忘れを防ぐ工夫をしましょう。外したら決まった場所に置く、食後すぐに装着するなど、自分なりのルールを作ることも効果的です。

どうしても装着時間の確保が難しい場合は、治療を始める前に歯科医師に相談し、自分の生活スタイルに合った治療法を検討することをおすすめします。

ポイント3:口腔内とマウスピースを常に清潔に保つ

虫歯や歯周病を防ぐために、口腔内とマウスピースの衛生管理は欠かせません。

食後は必ず歯磨きをしてから再装着し、マウスピースも毎日洗浄して清潔を保ちましょう。マウスピースの洗浄には、専用の洗浄剤を使用することをおすすめします。また、定期的に歯科医院でクリーニングやチェックを受けることで、虫歯や歯周病のリスクを最小限に抑えることができます。

当院では、ホワイトニング・クリーニング専門のルームを1階に設置しており、専門の衛生士が丁寧なケアを提供しています。

ポイント4:治療中の違和感はすぐに相談する

治療中に違和感や痛みを感じたら、すぐに歯科医師に相談しましょう。

「少しくらいなら我慢できる」と放置すると、問題が大きくなる可能性があります。新しいマウスピースに交換した直後は、歯が動く力がかかるため、多少の痛みや違和感を感じることがありますが、強い痛みが続く場合や、マウスピースが合わないと感じる場合は、早めに相談することが大切です。

当院では、完全個室のプライベートルームや個室のカウンセリングルームを完備しており、周りの目を気にすることなく相談できる環境を整えています。

ポイント5:リテーナー(保定装置)を必ず装着する

矯正治療後の保定期間は、治療の成功を左右する重要な期間です。

歯は元の位置に戻ろうとする性質があるため、治療後もリテーナーを装着して歯の位置を安定させる必要があります。保定期間の重要性を理解し、歯科医師の指示に従ってリテーナーを装着することで、後戻りのリスクを最小限に抑えることができます。

保定期間は個人差がありますが、一般的には治療期間と同じくらいの期間が必要とされています。

ポイント6:全体のバランスを考慮した治療計画を立てる

見た目だけでなく、噛み合わせのバランスも考慮した治療計画が重要です。

前歯だけの部分矯正で見た目を改善しても、奥歯の噛み合わせが悪いままでは、長期的には問題が生じる可能性があります。矯正医の診断で「全体のバランス」も確認してもらい、無理に前歯だけで済ませようとせず、必要に応じて全体矯正を検討することをおすすめします。

当院では、各専門分野のプロフェッショナルドクターが在籍しており、難症例にも対応可能です。セカンドオピニオンも受け付けておりますので、少しでも口腔内でお悩みの方は一度ご相談ください。

マウスピース矯正が向いている人・向いていない人

マウスピース矯正は、すべての方に適した治療法ではありません。

自分に合った治療法を選ぶために、向いている人と向いていない人の特徴を理解しておきましょう。

マウスピース矯正が向いている人

以下のような方は、マウスピース矯正に向いています。

  • 軽度から中等度の歯列不正がある方
  • ・自己管理がしっかりできる方
  • ・装着時間を確保できる生活スタイルの方
  • ・見た目を気にせず矯正治療を受けたい方
  • ・金属アレルギーがある方
  • ・定期的に歯科医院に通院できる方

 

マウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外しも可能なため、審美性に敏感な成人層を中心に支持されています。仕事や学校で人前に出る機会が多い方、営業職や接客業の方などにも適しています。

マウスピース矯正が向いていない人

以下のような方は、マウスピース矯正が向いていない可能性があります。

  • ・重度の歯列不正や骨格的な問題がある方
  • ・自己管理が苦手な方
  • ・装着時間を確保できない生活スタイルの方
  • ・重度の歯周病がある方
  • ・インプラントが多数入っている方

 

重度の歯並びの乱れや骨格的な問題がある場合、マウスピース矯正では十分な効果が得られない可能性があります。このような場合は、ワイヤー矯正や外科的処置との併用を検討する必要があります。

また、自己管理が苦手な方や装着時間を確保できない生活スタイルの方は、治療が計画通りに進まない可能性が高いため、他の治療法を検討することをおすすめします。

まとめ

マウスピース矯正は、透明で目立ちにくく、取り外しも可能な魅力的な治療法です。

しかし、1日20時間以上の装着が必要、自己管理の徹底が求められる、適応できない症例があるなど、いくつかのデメリットも存在します。治療を始める前にこれらのデメリットを理解し、自分に合った治療法かどうかをよく検討することが大切です。

失敗を防ぐためには、症例数が豊富な矯正専門医を選ぶ、装着時間を守る、口腔内とマウスピースを清潔に保つ、治療中の違和感はすぐに相談する、リテーナーを必ず装着する、全体のバランスを考慮した治療計画を立てる、という6つのポイントを押さえることが重要です。

当院では、年間200症例以上の実績を持つマウスピース矯正を提供しており、各専門分野のプロフェッショナルドクターが在籍しています。完全個室のプライベートルームや個室のカウンセリングルームを完備し、患者さんが安心して治療を受けられる環境を整えています。

マウスピース矯正をご検討の方、歯並びでお悩みの方は、ぜひ一度無料相談にお越しください。あなたの笑顔のために、最適な治療プランをご提案いたします。

詳しい情報や無料相談のご予約は、愛彩デンタルクリニックの公式サイトをご覧ください。皆さまのご来院を心よりお待ちしております。

監修者情報

中村 貴美男(NAKAMURA Kimio)

資格・所属学会

  • ICOI 国際インプラント認定医

  • 顎咬合学会認定医 

  • 日本歯周病学会 会員

  • MID-G会員、PGI会員、成人矯正学会会員、山梨インプラント研究会会員、ホワイトニング研究会会員、日本歯科レーザー学会会員

  • プロフィール

    2017年まで東京歯科大学附属 千葉病院にて臨床研修を修了後、同大学大学院 歯学研究科(歯周病学専攻)に進学。歯周病・矯正・インプラント治療など幅広い領域で豊富な臨床経験を有する歯科医師です。

  • メッセージ(監修者から読者へ)

    「患者様の笑顔を何より大切に — お口の悩みから解放され、自信を取り戻せるよう、最新の知見と丁寧な診療でサポートします。」

 

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